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生物多様性の保全と活用

印刷用ページを表示する更新日:2023年4月1日更新

施策の理念

人がひとりでは生きていけないように、ヒトという種もさまざまな生物、さまざまな環境がなくては存続できません。今日を生きる私たちの生活は、同じ時を生きる生き物と、今この時の環境に支えられているのです。ヒトに限ったことではなく、地球上に生きる全ての生物種は他の生物種に支えられて生きています。しかも、自分が支えている相手に支えられる相互共生の関係よりも、誰かを支えることが巡りめぐって自分を支えることにつながるという、とても複雑な関係によって成り立っているのが現在の世界です。
地球上に生命が誕生して約40億年を経て、進化と淘汰の末につくられた複雑で巧妙な関係が、いま、私たち人間の活動によって壊れつつあります。ちいさなほころびが大きな破壊を招く前に、私たちはもう一度、いのちのつながりについて考え、計画を立て、行動するべきです。私たちに与えられる、すこやかな未来のために、北広島町は『生物多様性きたひろ戦略』を策定し、生物多様性の保全と活用を推進します。

生物多様性の保全に関する条例と、戦略策定の背景

「新田園文化のまちづくり」を進める北広島町は、その実現に向け、平成20年3月に「北広島町観光振興まちづくり計画」を策定しました。町が有する様々な観光資源の中で、自然も一つの重要な資源であると位置付けられました。一方で、町内では希少種の盗掘や、踏みつけによる湿原環境の悪化などが顕在化していました。そこで、観光を推進することによって生じる様々な問題に対応し、将来にわたって持続的に自然資源を活用していくために、北広島町では野生生物の保護に関する条例を整備することにした。
条例の策定に際しては、審議会を設置するとともに、一般からの意見募集期間を設け、提出された個々の意見についても審議会で検討した上で平成22年2月に答申を受け、同3月の議会において制定されました。また、当初は「野生生物の保全」を主眼に置いて条例制定に取組み始めましたが、審議会において議論する中で、生物多様性がもたらす生態系サービスを重要視する必要があるという認識が持たれたことから、内容が見直され、条例の名称も「北広島町生物多様性の保全に関する条例」とされました。観光の振興という視点をきっかけに制定が進められた条例は、観光のみならず日常生活・産業・教育・文化など、町民のあらゆる生活基盤を支える「生物多様性」そのものの保全に対し、町が一体となって取り組んでゆくための基礎となる条例として制定されました。戦略は、この条例に基づき、策定されるものです。

生物多様性きたひろ戦略の役割

生物多様性きたひろ戦略は、北広島町が持つ生物多様性を保全しながら持続的に活用していくための基本的な戦略および戦略策定のための資料であり、全3部および資料編(編集中)によって構成されます。
第1部の「生物多様性の保全及び持続可能な利用に向けた戦略」では、生物多様性の重要性と理念(第1章)と生物多様性の現状と課題(第2章)をまとめるとともに、生物多様性の保全及び持続可能な利用の目標(第3章)を掲げます。また、目標を達成する上での、生物多様性の保全及び持続可能な利用の基本方針(第4章)を示します。
第2部の「生物多様性の保全に際する指針」では、北広島町生物多様性の保全に関する条例に基づいて施策を進める上で必要な事項として、希少野生生物の選定および個体等の取扱い(第1章)、野生生物保護区の指定および保全(第2章)、外来種対策(第3章)、維持・回復事業の認定(第4章)に関する指針をそれぞれ定めます。
第3部の「生物多様性の保全および活用に向けた行動計画」では、第1部で定めた戦略に基づいて、行政・町民・事業者・保全団体などの様々な主体によって実施される、具体的な行動計画を示します。
資料編(編集中)は、北広島町自然学術調査によって得られた調査成果であり、北広島町における生物多様性の現状を記録した基礎資料です。

生物多様性きたひろ戦略

生物多様性きたひろ戦略の表紙

生物多様性きたひろ戦略は、以下からダウンロードできます。
生物多様性きたひろ戦略 [PDFファイル/4.48MB] 

関連する施策

生物多様性審議会

「生物多様性きたひろ戦略」の検討・見直しや,保護種・保護地区の検討など,生物多様性施策の推進に関わることについて,助言・提案を頂きます。

平成27年度会議の議事録

自然学術調査

北広島町では「北広島町生物多様性の保全に関する条例」に基づき、生物多様性専門員を任命して、現地調査を実施しています。
自然学術調査のページ

北広島町の自然

北広島町の自然の表紙

北広島町教育委員会では、平成19年度から平成25年度にかけて北広島町自然学術調査を実施し、その報告書として『北広島町の自然』を発刊しました。北広島町の自然は、以下のページから購入いただけます。
北広島町の自然

周知活動など

雑誌等への掲載

ランドスケープ研究 77(2):95-98(2013)

『生物多様性地域戦略の策定と推進における協働』
鎌田磨人(徳島大学大学院ソシオテクノサイエンス研究部)

日本生態学会誌 61:113-117(2011)

『博物館と生態学(15)地域博物館から地域生物多様性センターへ』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

ガバナンス 121:40-41(2011)

『「生物多様性」をキーワードに地域づくりを - 広島県北広島町』
千葉茂明(株式会社ぎょうせい)

自治体法務研究 23:34-37(2010)

『北広島町生物多様性の保全に関する条例』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

視察受け入れ

岩手県 金ヶ崎町 生活環境課
2013年12月4日

四万十川 総合保全機構(梼原町,津野町,四万十町,四万十市,高知県)
2013年10月7日~8日

講演

近畿自治体環境施策情報交換会(生物多様性保全)
2014年1月9日,大阪府大阪市

『施策展開を見越した地域戦略の策定―生物多様性きたひろ戦略―』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

第19回里山学会(キョロロ開館10周年記念講演会)
2013年11月16日,新潟県十日町市

『生物多様性をキーワードに取り戻す,地域と自然の良い関係』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

ひろしま環境大学(主催:広島県)
2013年10月19日,北広島町

『使って守る,地域の生物多様性』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

チャレンジ・フォーラム ~県内自治体の創意工夫した取組発表~(主催:広島県)
2013年10月9日,広島市

チャレンジフォーラム講演記念楯

『生物多様性の保全と活用の推進』
 白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)
 片桐義洋(大暮養魚場)
 中野 愛(北広島町 商工観光課)
 中島康弘(NPO法人西中国山地自然史研究会)
 杉本洋子(北広島町観光協会 芸北支部)
 西村啓太(芸北トレッキングガイドの会,槇原農園)
 近藤紘史(芸北せどやま再生会議)
 道川智治(北広島町 企画課)
「自治体の創意工夫により“住民満足度”の向上に挑戦する取組」として,県内自治体から応募があった64の取組取組事例のうち,広島県主催のフォーラムにおいて発表する5事例の一つに選ばれました。

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【選定の理由】
  • ワークショップは41回(832人参加),体験学習会は46回(981人参加)開催するなど,徹底した取組を通して,生物多様性という住民にとってはあまり馴染みのない言葉を地域に浸透させていった点を評価したい。
  • 一般論を避け,自然学術調査によるデータを可能な限り示すことで,正しい認識のもと,議論を進めている。
  • 地域固有の自然の食料の保存方法等,自然についての「地域の伝統的な知恵」を地域住民から聞いて回り,資料収集とアイデンティティの醸成を図っている。
  • 「学習」「気づき」「実践」というサイクルが実現している。住民の主体性を引き出す取組が有効に機能し,住民主導の活動も始まっている。
  • 中山間地域全体に広げていくことが可能と考えられる。

コウノトリ・ジオパーク地域づくり講座(主催:兵庫県)
2013年7月20日,豊岡市

『地域で生物多様性を高める』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

鳥取大学地域学部 連続公開講座「地域を創る」(主催:鳥取大学地域学部)
2012年6月27日,鳥取市

『生物多様性をキーワードに人と自然を結ぶ - 小さな町の 小さな博物館 - 』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

地域の生物多様性保全について学ぶワークショップ(主催:珠洲市生物多様性地域連携保全活動協議会)
201年2月24日,珠洲市

『地域における生物多様性保全について - 広島県北広島町における取り組み - 』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

ひろしま自治・まちづくりフォーラム(主催:自治体学会広島)
2012年2月4日,東広島市

『地域における生物多様性保全について - 広島県北広島町における取り組み - 』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

中国地方を越えた交流・協働が深まる環境フォーラム(主催:EPOちゅうごく)
2012年1月21日,松江市

『生物多様性をまちづくりのキーワードに』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

山県郡教育委員会連絡会議(主催:北広島町教育委員会)
2011年5月10日,安芸太田町

『北広島町生物多様性の保全に関する条例が目指すもの』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

日本生態学会第58回大会(主催:日本生態学会)
自由集会「行政施策として実現可能な生物多様性の保全計画」
2011年4月17日,札幌市

『施策展開を見越した生物多様性地域戦略の策定プロセス』
白川勝信(芸北 高原の自然館・北広島町教育委員会)

お問い合わせ

生物多様性に関する施策については,高原の自然館にお問い合わせください。

電話番号

夏季(4月25日~11月25日): 0826-36-2008
冬季(11月26日~4月24日): 0826-35-0111 (代表番号,北広島町役場芸北支所)

ファックス

夏季(4月25日~11月25日): 0826-36-2008
冬季(11月26日~4月24日): 0826-35-0386 (代表番号,北広島町役場芸北支所)

メール

こちらのお問い合わせフォームよりご送信ください。

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