北広島町神楽振興計画
神楽は多くの町民が関わる伝統芸能として町内に広く伝承され、地域コミュニティの醸成、交流の促進、地域振興等の役割を果たしています。この計画書は北広島町が今後の神楽の保存・伝承・振興施策を実施していく上での指針とするため策定しました。
北広島町(西中国山地)に伝わる神楽は古き良き時代の優雅な「伝統を守る舞」と新しい時代に対応する「創作的な舞」とがお互いに刺激しあいながら伝承されています。
近年、神楽は、広島県の芸北地方・島根県の石見地方の郷土芸能という歴史的な背景を越え、観光資源としての価値ある日本の民俗芸能へと成長してきました。そして公演の内容も、競演・共演、また各種催し物でのアトラクションと様々な形態において年中行われ、公演会場も広島市を始めとして都市部に広がり、更に関西・関東や海外へも招待公演などの依頼が来るようになってきました。しかし、一方で神楽を取り巻く様々な環境変化がみられ、各団各様の活動課題を抱えるようになってきました。
この計画書を策定するに当たり神楽団の現状と課題について、神楽団へのアンケート調査及びヒアリング調査によって把握しました。それらの調査結果を踏まえ町内に現存する神楽が将来に向かって保存・伝承され、そして神楽を通じて元気な地域を創造するための施策を計画しました。
これらの施策を実施し、神楽をつうじて地域コミュニティが維持され、この町に暮らしている人々が自信と誇りを持ち暮らしていける町を実現させたいと思います。