ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
フロントページ > 町長室 > 施政方針
公務日程
プロフィール

施政方針

印刷用ページを表示する更新日:2026年3月9日更新

令和8年度施政方針

令和8年3月9日 北広島町長

【 明るく元気なまちづくり ~あなたとともに~ 】

 

 令和8年第1回北広島町議会定例会に提案しております、令和8年度当初予算並びに諸議案の提出にあたり、町政運営についての私の基本的な考え方と主要施策の概要を申し上げ、町民の皆さまのご理解とご協力を賜りたいと思います。

1. はじめに

 昨年、我が国において、初めて女性総理大臣が誕生し、ジェンダー平等で世界的に後れをとっていると言われている日本にとって、歴史的な出来事となりました。また、時を同じく、広島県におきましても初の女性知事が誕生しました。このことは時代の大きな変革の表れであると感じております。

 昨今、人口減少、少子高齢化の進展が全国的な課題となっております。そしてこのことは、将来的にさらに進んでいくことが予想され、我々は、これまでの常識や考え方に捉われず、今後の社会情勢の変化に合わせた取り組みをしていかなければなりません。我々も変わっていき、それに対応していかなければならない変革の時代に直面しております。

 こうした変革の時代の流れに対応すべく、何事にも積極的に挑戦し、「明るく元気なまちづくり」を目指し、町政運営に取り組んでまいります。

 

 

2. 国内の情勢

 国内の情勢でございますが、国によれば、「令和8年度は、所得環境の改善が進む中で、各種政策効果も下支えとなり、個人消費が増加するとともに、危機管理投資・成長投資の取組が進展する中で、設備投資も増加するなど、引き続き、国内需要中心の経済成長となることが期待される。」としています。そうした状況を背景に、令和8年度の経済見通しにおいては、実質GDP1.3%程度、名目GDP3.4%程度、実質成長率は1.3%程度の伸び率が見込まれるとしております。

 国の令和8年度予算は、閣議決定段階において122兆3,092億円、過去最大の予算額となることが見込まれております。

 

 

3. 国の地方財政対策

 令和8年度の地方財政対策では、「物価高の中で、経済・物価動向等を適切に反映するとともに、社会保障関係費や人件費、いわゆる教育無償化に係る地方負担の増等を歳出に計上。地方団体が、様々な行政課題に対応し、行政サービスを安定的に提供できるよう、地方交付税等の一般財源総額について、令和7年度を上回る額を確保」することとし、一般財源総額は、対前年度比3.7兆円増の67.5兆円としております。

 地方財政計画に掲げられている主な項目は、「物価高・官公需の価格転嫁への対応」「持続可能な地域医療提供体制の確保」「地方への人の流れの創出・拡大」「農業構造転換集中対策への対応等」などの地方財政措置が確保されているところです。

 

4. 広島県の基本方針

 広島県における令和8年度施策及び事業の基本的な考え方は、「想定を上回るペースで進む人口減少、とりわけ若者の転出超過や長引く物価高、緊迫した国際情勢などの厳しい社会経済情勢においても、新しい時代の要請に応え、県民が誇りを持ち続けることができる広島県を目指す。」とし、「人を惹きつける地域づくり」「県民の安全・安心な暮らしの基盤づくり」「核兵器のない平和な世界の実現」を政策の基本方向として各種施策を掲げております。広島県における令和8年度一般会計予算額は1兆1,514億円で、対前年度6.6%の増となっております。

 

 

5. 町政運営の基本姿勢

 つづいて、令和8年度における町政運営に対する基本姿勢を申し上げます。

 私にとって、町長4期目の初年度にあたる令和7年度、私の町政運営における基本理念である「協働のまちづくり」「持続可能なまちづくり」「明るく元気なまちづくり」を掲げ、6点の重点事項について申し上げましたが、引き続き、その理念に基づき、取り組みを進めてまいります。

 

 1点目は、『DXの推進』です。これまで、行政手続等に係る電子申請や電子決済などの取り組みを始め、スマート農業や健康ポイント付与に関する実証、保育現場へのICT技術導入、AIによる道路性状調査の事業化など、着実にDXの推進を図ってまいりました。

 令和8年度においては、積極的なチャレンジを継続していくこととし、「くらしのDX」及び「行政DX」の視点に立ち、町民の皆さまの生活の利便性向上を第一に、DXの力をうまく活用しながら、実効性のある町政運営に、より一層取り組んでまいります。

 

 2点目は、『ゼロカーボンタウン実現に向けた取り組み』です。本町は令和4年8月に「ゼロカーボンタウン」を宣言しました。その後、「北広島町ゼロカーボンタウン推進計画」を策定し、国の重点対策加速化事業や地方創生臨時交付金を活用して、「再生可能エネルギーの導入」や「住宅等の省エネ化」などの各種事業により、生活の質の向上と地球温暖化対策に取り組んでまいりました。

 さらに昨年度、本町は国の「脱炭素先行地域」に選定されました。令和8年度からは、国(環境省)や関係機関と調整を図りながら本格的に事業に着手し、小水力発電事業を中心に事業を進めてまいります。令和6年度に設立しました「北広島町地域エネルギー会社」と連携し、エネルギーの地産地消に取り組んでいくほか、本事業により得られた収益を子育て支援の取り組みに活用することで、子育て施策のさらなる充実にも繋げてまいります。

 また、ゼロカーボンの実現には、林業分野での取り組みも必要であります。令和6年度に策定した「北広島町新たな森林資源活用ビジョン」により、取り組みを進めてまいります。さらに令和7年度、北広島町地域共生圏コンソーシアムを創設し、森林の集約化構想を策定いたしました。これまで育んできた森林を大切に、次世代に引き継いでいけるシステム構築を目指し、今後、地域の森林の活用と保全を進めてまいります。

 

 3点目は、『農業分野の取り組み』です。担い手不足、高齢化が進む農業分野において、農地の荒廃を防ぐために、スマート農業が実現できる環境づくりが必要であると考えております。令和8年度から新たに農地整備課を立ち上げ、「区画の大規模化や草刈りの機械化、水管理の自動化」などが実現できる農地等の整備(再ほ場整備)を積極的に推進し、将来にわたり持続可能な農業に取り組むことのできる環境整備を進めてまります。

 また、担い手の確保、育成も重要な課題であります。本町においてはこれまでも様々な担い手確保や育成に向けた取り組みを進めてまいりましたが、農業を将来にわたり持続可能なものにしていくためにも、さらなる取り組みを進めてまいります。

 

 4点目は、『子育て支援の充実』です。現在、国全体において少子化が進んでおり、そのことは本町においても例外ではなく、大きな課題の1つとなっております。国は子育て施策として、子育て世帯の経済的負担軽減をはかるため、都道府県と連携し、令和8年度から公立小学校における給食費について、1人5,200円を上限に支援を行うこと(いわゆる給食無償化)を決定しました。本町においては、この上限を超える負担について支援を行い、国、県と連携し、小学校における給食費の完全無償化を実現いたします。なお、これまでも実施しております高校生までの医療費の支援につきましても、引き続き実施いたします。

 また、未就学児を持つ子育て世帯への更なる支援として、保育施設における保育料、副食費を令和8年9月から無償化いたします。こうした経済的な支援と併せ、子どもが安全・安心に過ごすことができる居場所づくりや相談・情報提供の場の確保、さらには、現在検討を進めております遊び場の充実、また、令和8年4月から開始されます「乳児等通園支援事業(子ども誰でも通園制度)」、通園をしていない3才未満の子どもが利用できる新たな保育制度、の実施など、子育てしやすい環境づくりの推進を図ってまいります。

 

 5点目は、『防災対策』です。大雨や地震などにより、近年、全国的に頻発化、激甚化している自然災害は、本町においてもいつ起こるか分からないものとなっております。災害に強いまちづくりに向け、国、県と連携して河川の流域全体で防災に対応していく「流域治水」に向けた取り組みを、引き続き進めてまいります。

 令和7年度において、いつ、何時発生するか分からない有事に備え、トイレカー、炊き出しセット、簡易ベッドなどを整備いたしました。令和8年度においても備蓄品等、避難時に必要なものを引き続き整備することとし、目標とする備蓄数の確保に向け、複数年で取り組みを進めてまいります。さらには、拠点的な避難施設の環境の向上を図るため、改修に向けた検討にも着手してまいります。

 

 6点目は、『若者の定住促進対策』です。現在、都市計画マスタープランの策定を進めているところでございますが、コンパクトシティの発想に基づき、Uターン、Iターン、Jターンなどを考える若者や子育て世代を呼び込む施策を、引き続き検討してまいります。先に申し上げた「子育て支援の充実」に係る施策とあわせて、SNSなどを通じたPRを実施することで、若者や子育て世代に選んでいただける町を目指しながら、受け入れのための住環境整備などについても検討してまいります。

 

 その他としまして、令和8年度で設立5年目を迎えるまちづくり会社「はなえーる」について申し上げます。これまでふるさと納税を中心に、地域資源の経済循環の仕組みの確立を目指して、返礼品の商品開発などに力を入れ、事業を展開してまいりました。現在、観光協会との合併を視野に入れ、検討を行っているところでございます。この合併により、更なる組織強化を図ってまいります。

 また、令和8年度で設立3年目を迎える「北広島町地域エネルギー会社」でございますが、順調に事業を展開しているところでございます。今後、本町が「脱炭素先行地域」に係る事業を本格的に実施していく中で、エネルギーの地産地消をはじめとした各種事業について、町や関係団体と連携しながら積極的に取り組みを進めてまいります。

 

 

6. 本町の財政状況

 つづいて、本町の財政状況について申し上げます。

 本町は、「第4次北広島町行政改革大綱」に基づき、財政健全化に向けた取り組みを継続して実施しているところでございます。これまでの取り組みの結果、実質公債費比率や地方債残高の減、突発的な災害への備えとなる財政調整基金の増など、数値的には改善が見られるものもあります。一方で、長期化する物価高騰や老朽化した公共施設への対応、賃上げ、金利上昇などの社会情勢の変化への対応などにより、予算規模、決算規模、一般財源額の増が今後も見込まれ、厳しい財政状況が続くことが想定されます。

 令和8年度当初予算は、こうした財政予測や社会情勢等を踏まえつつも、中長期的な視点に立ち、各種施策が現世代及び将来世代にわたって効果が発揮されるよう、「第2次北広島町長期総合計画(改訂版)」「第3期北広島町総合戦略」に掲げる事業を着実に実施していくため、財源対策のための基金を活用しつつも、必要な財源を捻出した上で、各種施策を積極的に進めていくことを念頭に予算を編成しております。

 引き続き、財政健全化に向けた取り組みを継続し、持続可能なまちづくりに向けた財政運営を進めてまいります。

 

 

7. 令和8年度主要施策の概要

 続いて、主要施策の概要について、「第2次北広島町長期総合計画(改訂版)」に定める5つの施策分野に沿って、新規事業や拡充事業を中心に、主なものについてご説明申し上げます。

《 Ⅰ 活力ある産業の創造と成長 》

 施策の1つ目は「活力ある産業の創造と成長」です。

【農業・畜産の振興】では、農業分野における高齢化、担い手不足への対策として、新規就農総合対策、担い手育成総合支援に引き続き取り組んでまいります。さらに、再ほ場整備を実施することで、農業インフラの整備を行い、農地の荒廃防止や農業の省力化など、将来にわたり持続可能な環境整備にも取り組んでまいります。

 また、中山間地域等直接支払制度などの農用地の保全に向けた取り組みの実施や、町内産米のブランド化、販路拡大などを図ってまいります。

【林業の振興】では、「森林環境譲与税」や「ひろしまの森づくり交付金」を活用し、令和6年度に策定した「北広島町新たな森林資源活用ビジョン」に基づき、様々な事業に取り組んでまいります。令和8年度から「地域おこし協力隊」の制度を活用し、活動の幅を広げるほか、新たな担い手の創出を図ってまいります。さらに、森林の集約化により、本町の財産である森林を次世代に引き継いでいくためのシステム構築に取り組んでまいります。

【商工業の振興】では、新たに本町への進出が決定した企業に対し、企業立地奨励金による支援を行ってまいります。また、工業団地内の環境整備に向け、千代田地域における危険木の伐採や、大朝工業団地内の道路舗装を実施いたします。

 

 

《 Ⅱ にぎわいと活気に満ちたまちづくり 》

 施策の2つ目は「にぎわいと活気に満ちたまちづくり」です。

【暮らしの基盤となる住環境の充実】では、本町における火葬業務について、千代田地域の火葬場「慈光苑」への集約により廃止となる芸北地域の火葬場「浄寿苑」の解体を実施いたします。また、町営・町有住宅の適切な管理・長寿命化事業を実施するほか、町営住宅長寿命化計画の改定に着手いたします。

【子どもの健やかな成長を支える環境づくり】では、令和7年度に着手した「子ども第三の居場所」は、施設整備を終えた後、令和8年8月に開所いたします。また、未就学児を持つ子育て世帯への新たな経済的支援として、保育料、副食費の無償化を令和8年9月から実施いたします。さらに、令和8年4月から全国一斉に開始される「乳児等通園支援事業(こども誰でも通園制度)」に対応するなど、いつでも誰でも受け入れができる保育環境の充実を目指してまいります。

【すべての人への充実した教育・学びの提供】では、子育て世帯の経済的負担軽減をはかるため、国、県と連携し、小学校における給食費の完全無償化を実施いたします。また、学校施設の環境整備に向けて昨年度から実施しております「豊平学園第2校舎改修」についても継続して実施してまいります。

【移住・定住を促すPRと受入体制の強化】では、若者や子育て世代に選んでいただける町を目指して、生活者目線で取材・発信する組織を設立し、地域の魅力を発信する「きたひろ宣伝部育成事業」を実施してまいります。

【交流を生む町の魅力づくりと観光振興】では、「道の駅舞ロードIC千代田」を、伝統芸能が体験・観賞できる観光拠点として、機能向上に向けた整備を実施いたします。また、施設の劣化が著しい「芸北オークガーデン」の渡り廊下部分について、改修を実施いたします。

【スポーツを通じたまちづくりの推進】では、老朽化が進んでいる大朝海洋センタープールの屋根、ろ過機の取替等の改修を、また、千代田運動公園温水プールのろ過装置等の改修を実施いたします。

 

 

《 Ⅲ 安心して元気に暮らせる地域の創出 》

 施策の3つ目は「安心して元気に暮らせる地域の創出」です。

【健康づくり・元気づくりの推進】では、母子健康事業におきまして、これまで実施しておりました「妊婦健康診査・出産時交通費扶助」に、新たに「妊婦出産時宿泊助成」を加え、制度を拡充して実施いたします。

【高齢者福祉の推進】では、施設のICT導入を実施する町内の老人保健施設に、広島県地域介護総合確保事業の補助金を活用して、補助を実施いたします。

 

 

《 Ⅳ 生活基盤の強化・強靭化 》

 施策の4つ目は「生活基盤の強化・強靱化」です。

【情報通信技術の基盤整備と利活用の推進】では、引き続き「北広島町DX加速化戦略」に基づき、DXの力を活用しながら、町民のみなさまの利便性向上など、実効性のある取り組みを進めてまいります。また、国が主導するガバメントクラウドについても、円滑な移行を目指して取り組んでまいります。

【災害や緊急時に強い地域社会の実現】では、社会情勢の変化等を見据え、より実効性の高い防災体制を構築していくため、地域防災計画の見直しを行います。また、消防活動における消防団員の安全を確保するため、新基準活動服等を整備いたします。

【安全な暮らしの確保】では、家屋浸水被害対策として、普通河川萩原川の河川改良に新たに着手いたします。

 

《 Ⅴ 住民のための行財政運営 》

 施策の5つ目は「住民のための行財政運営」です。

【健全な行財政改革】では、公共施設等総合管理計画に基づき、先に申し上げました芸北地域火葬場「浄寿苑」の解体のほか、既に公共施設としての機能を停止している「旧芸北高齢者創作センター」の解体を実施いたします。

 また、「行政業務包括委託事業」として、これまで民間に業務を包括委託しておりました「学校給食調理等業務」、「放課後児童クラブ運営業務」に加え、新たに「学校用務業務」も含めて包括委託による業務運営を実施いたします。

 

≪その他≫ 

 その他、令和8年度当初予算においては、令和7年度国の補正予算第1号による経済対策事業として、国の「物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金」を活用し、先に申し上げました「小学校給食費無償化」「中学校給食費負担軽減対策」「保育料・副食費の無償化」のほか、エネルギー価格、食料品等の価格高騰に対応するため町民の皆さまに商品券を配付する「地域商品券事業」、施設に直接支援を行う「介護施設支援事業」「障害者施設支援事業」を実施いたします。

 

 

 

 

8. むすび

 以上、令和8年度の町政運営に対する基本的な考え方と主要施策について、概要をご説明申し上げました。当初予算の一般会計総額は156億6,000万円、令和7年度当初予算(骨格予算)と比較すると、5億6,000万円の増額、率にして3.7%の増となりました。

 世界に目を向けますと、各地で発生している戦争、紛争、さらには各国の利権争いにも見える国家間の緊張などは、我々の日常生活に暗い影を落とし、広島に住む我々にとっては看過できない出来事も続いております。

 また、国内においては、頻発する地震や災害、あるいは長期化する物価高騰などにより、我々の日常生活における不安は拭い去ることはできません。

 我々のこうした不安の解消に向けて、これから新総理が国において、そして新知事が県において実施される施策に期待をしつつ、わが北広島町においては、住民の皆さまに一番近い地方公共団体という立場で、国や県、そして町民の皆さまと連携しながら、皆さまが幸福を感じられるような施策を実施することで、「住んでみたい」「住んでよかった」「住み続けたい」と思われる魅力あるまち、未来につながるまちを目指し、実践してまいります。

 町民の皆さまにおかれましては、円滑な町政運営へのご理解とご協力をお願いいたします。

 本定例会にご提案申し上げております予算案をはじめ、各種案件につきまして、十分にご審議をいただき、議決を賜りますようお願い申し上げまして、私の施政方針とさせていただきます。