○北広島町医師・看護師育成奨学金貸付条例

平成26年12月19日

条例第42号

北広島町医師・看護師育成奨学金貸付条例

(目的)

第1条 この条例は、将来、医師、看護師又は准看護師(以下「医療従事者」という。)として、町内の医療機関等に勤務しようとする者に対し、修学に必要な資金(以下「奨学金」という。)を貸し付けることにより、本町の医療を支える人材を育成し、もって本町の地域医療の確保及び充実を図ることを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 大学 学校教育法(昭和22年法律第26号)に規定する大学

(2) 養成施設 保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第21条及び第22条の規定により文部科学大臣、厚生労働大臣若しくは都道府県知事が指定した学校又は養成所

(3) 医療機関等 町内の病院、診療所その他町長が適当と認める施設

(4) 医学生 大学において医学を履修する課程に在学する者

(5) 研修医 臨床研修(医師法(昭和23年法律第201号)第16条の2第1項に規定する臨床研修をいう。以下同じ。)を受けている医師

(6) 看護学生等 第2号に規定する養成施設に在学する者

(7) 奨学生 奨学金の貸付けを受ける者

(奨学生の資格)

第3条 奨学生は、次の各号のいずれにも該当する者とする。

(1) 医療従事者として町内の医療機関等に勤務する意思を有する者

(2) 北広島町修学奨学金貸与条例(平成17年北広島町条例第86号)による奨学金を現に受けていない者

(3) 学業又は臨床研修の成績が優良で心身ともに健全な者

(貸付額及び利子)

第4条 奨学金の貸付額は、予算の範囲内とし、規則で定める。

2 奨学金は、無利子とする。

(貸付期間)

第5条 奨学金の貸付期間は、奨学生として決定された日の属する年度の4月から、医学生又は看護学生等にあっては大学又は養成施設を卒業する月まで、研修医にあっては臨床研修を修了する月までとし、次の各号に掲げる者の区分に応じ、当該各号に定める期間を限度とする。

(1) 医学生 6年

(2) 研修医 2年

(3) 看護師 5年

(4) 准看護師 2年

(貸付けの申請)

第6条 奨学金の貸付けを受けようとする者は、規則で定めるところにより、町長に申請しなければならない。

(貸付けの決定)

第7条 奨学生は、第17条に規定する審査会で選定し、町長が決定する。

(貸付けの中止)

第8条 町長は、奨学生が次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、奨学金の貸付けを中止するものとする。

(1) 卒業又は課程の修了に見込みがなくなったとき。

(2) 第3条各号の要件を欠くにいたったとき(次条第1項第4号に該当する場合を除く。)

(3) その他奨学金の貸付けの目的を達成する見込みがなくなったとき。

(貸付けの一時停止)

第9条 町長は、奨学生が次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、その事実が発生した日の属する月の翌月分(その日が月の初日であるときは、その日の属する月)からその事実が消滅した日の属する月の分まで、奨学金の貸付けを一時停止するものとする。

(1) 大学又は養成施設の課程を休学したとき。

(2) 大学又は養成施設の課程において停学の処分を受けたとき。

(3) 臨床研修を中断することとなったとき。

(4) 奨学生の学業若しくは臨床研修の成績又は性行が不良になったと認められるときにおいて、その改善の見込みがあると認められるとき。

2 前項の規定にかかわらず、町長は、奨学金の一時停止期間が同項第1号及び第3号の場合にあっては2年、同項第2号の場合にあっては2月、同項第4号の場合にあっては1年をそれぞれ超えるときは、奨学金の貸付けを中止することができる。

(辞退)

第10条 奨学生は、いつでも申請書を町長に提出して、奨学金の辞退を申し出ることができる。

(返還)

第11条 奨学生は、貸付期間が満了した月の翌月又は第8条若しくは第9条第2項の規定により奨学金の貸付けが中止され、若しくは前条の規定により奨学金の貸付けを辞退したことにより奨学金を借り受けられなくなった月から起算して6月を経過した後、貸付年数の2倍に相当する期間以内に貸付けを受けた奨学金を返還しなければならない。

2 奨学生又は奨学生であった者が、奨学金を目的外に使用したとき、不正な手段により貸付けを受けたとき、又は返還の支払を継続して怠ったときは、町長は、期限の利益を喪失させ、貸し付けた奨学金の全部又は一部について直ちに返還を命ずることができる。

3 第1項の規定は、返還期日前に奨学金を返還することを妨げるものではない。

(返還の猶予)

第12条 町長は、奨学生が次の各号のいずれかに該当するときは、当該各号に掲げる事由の継続する限り、奨学金の返還の履行を猶予することができる。

(1) 医師の免許を取得した後、引き続き臨床研修を受けているとき。

(2) 臨床研修を修了した日の翌日から起算して3年を経過する日の属する月の末日までの期間を経過していないとき。

(3) 医療従事者の免許を取得しようとするとき。ただし、その期間は、大学又は養成施設を卒業後、3年を限度とする。

(4) 次条第1項各号に規定する返還債務の免除要件に該当する期間において、町内の医療機関等に医療従事者として勤務しているとき。

(5) 心身の故障、災害その他やむを得ない事由により奨学金の返還が困難であると認められるとき。ただし、その期間は、1年を限度とする。

(返還の免除)

第13条 町長は、奨学生が次の各号に掲げる者の区分に応じ、当該各号に定める要件を満たした場合は、奨学金の返還の債務の全部を免除することができる。

(1) 医学生及び研修医 臨床研修を修了した日の翌日以降において、奨学金の貸付けを受けた期間の1.5倍に相当する期間(ただし、この期間が3年に満たない場合は、3年とする。)、町内の医療機関等に勤務したとき。

(2) 看護学生等 必要な資格を取得し、直ちに町内の医療機関等に勤務し、奨学金の貸付けを受けていた期間の1.5倍に相当する期間、継続して勤務したとき。

2 町長は、規則で定めるところにより奨学金の未返還額の一部を免除することができる。

第14条 前条に規定する場合のほか、町長は、奨学生又は奨学生であった者が死亡し、又は心身に著しい障害を受け、奨学金の返還ができなくなったときは、未返還額の全部又は一部を免除することができる。

2 前項の規定により、奨学金の返還に係る債務の免除を受けようとする者は、規則で定めるところにより、町長に申請しなければならない。

(異動等の届出義務)

第15条 奨学生は、次の各号のいずれかに該当するときは、奨学金の返還を完了し、又は第13条の規定により奨学金の返還の免除を受けるまでは、規則で定める届出書に当該届出事項を証する書面を添えて、遅滞なく町長に提出しなければならない。

(1) 氏名又は住所を変更したとき。

(2) 大学又は養成施設を休学したとき。

(3) 大学又は養成施設を退学したとき。

(4) 大学又は養成施設において停学その他の処分を受けたとき。

(5) 大学又は養成施設に復学したとき。

(6) 大学又は養成施設を転学したとき。

(7) 臨床研修を中止し、又は休止したとき。

(8) 臨床研修を再開したとき。

(9) 大学若しくは養成施設を卒業したとき、又は臨床研修を修了したとき。

(10) 連帯保証人の住所若しくは氏名に変更があったとき、又は連帯保証人が死亡したとき、若しくは破産の宣告その他連帯保証人として適当でない事由が生じたとき。

(遅延損害金)

第16条 奨学生であった者が、正当な理由なく、奨学金の返還期日までに奨学金を返還しないときは、遅延損害金を徴収することができる。

2 遅延損害金の規定については、北広島町債権管理条例(平成26年北広島町条例第26号)を準用する。

(審査会の設置)

第17条 奨学金の貸付け等に関する必要な事項について審査するため、地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項の規定に基づき、北広島町医師・看護師育成奨学金貸付審査会(以下「審査会」という。)を設置する。

(審査会の所掌事務)

第18条 審査会は、町長の要請に応じ、次の事項について審査する。

(1) 奨学金の貸付けの可否に関する事項

(2) その他町長が必要と認める事項

(審査会委員の任期)

第19条 委員の任期は、2年とし、再任を妨げない。

2 前項の規定にかかわらず、委員が欠けたときの後任委員の任期は、前任者の残任期間とする。

3 前2項の規定にかかわらず、町長が特別な理由があると認めたときは、任期中においても委嘱を解くことができる。

(委任)

第20条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。

この条例は、平成27年4月1日から施行する。

(平成29年2月10日条例第7号)

この条例は、平成29年4月1日から施行する。

(平成30年3月20日条例第20号)

この条例は、平成30年4月1日から施行する。

北広島町医師・看護師育成奨学金貸付条例

平成26年12月19日 条例第42号

(平成30年4月1日施行)