教育委員会の職員が、平成27年度11月に実施した仕事をリレー形式で紹介しています。
大朝小学校4年生の授業「テングシデの見学」で、ゲスト講師を勤めました。大朝のテングシデは平成12年(2000)に国の天然記念物に指定され、田原地区の方たちによって大事に守られています。しかし、大朝小学校の4年生のうち、半数の子どもはテングシデの実物を見たことがありませんでした。
授業の前半ではテングシデ群落を訪れました。生育地に行くまでの道のりでも、周りに生えている植物の観察をしながら歩きました。常緑樹と落葉樹、針葉樹と広葉樹など、樹木の大まかな分類について、実物を見ながら学びます。生育地では、テングシデの葉をスケッチして、葉脈や鋸歯(きょし)の特徴を捉えました。たくさんの葉を見比べることで、最後には自分でテングシデの葉を見つけることができるようになりました。まだ枝に残る葉やたねを観察することで、「テングシデは黄葉するのか」「花やたねは付けるのか」という疑問を自分たちで解決していきました。観察の最後には、各自が幹や枝振りをスケッチしました。同じ個体でも、見る角度によって枝振りが大きく異なることが実感できたようです。
授業の後半では、教室に戻り、子ども達が予め学習したときに疑問に思ったことについて答える形で授業をしました。テングシデの個体数や人との関係、突然変異とはどういうことなのかなど、自然科学の分野に留まらない疑問を持っていました。また、それだけテングシデという植物が教材として適していることが実感できました。
大朝小学校では、来年度からもテングシデの学習を続けていくそうで、引き続きお手伝いさせていただきます。色々な人と関わることで、特色のある地域学習ができるように思いました。(白川)
テングシデの葉っぱを観察しながらスケッチした
「自分のテングシデ」を見つけて、樹形を写し取った
上手く画けました
テングシデと一緒に記念撮影
奈良県の平城宮跡資料館で開催された文化的景観研究集会(第7回)『営みの基盤-生態学からの文化的景観再考-』に出席し、講演とパネルディスカッションのパネリストを勤めました。この研究会では、全国各地の文化的景観をどのように捉え、保全していくか、という議論が続けられています。第7回となる今回は、社会の変化とともに変化し続ける「景観」を考える手掛かりとして生態学の考え方から学ぶ、という趣旨で開催されました。久しぶりに生態学分野の人間としての講演とパネリストでした。
北広島町からは、里山景観を保全する具体的な方法として「芸北せどやま再生事業」について報告し、里山を守るために里山に働きかけるのではなく、里(社会)に働きかけることで「社会と里山との関係を修復し、その結果として里山が再生されることを図る」という考え方を紹介しました。行政の文化財関係部署や、考古学、土木など、会場にはどちらかというと自然科学からは遠い分野の方が多かったようですが、「生物と生物、生物と環境の関係を探る学問;生態学」の視点からの話も熱心に聞いておられました。パネルディスカッションでは、親から子へ引き継がれるDNAが長い間に変化することで新たな種が誕生するというようなことも話しましたが、変化や時間軸の捉え方について共通の理解を持っていただけたように感じました。これは、主催者からの主旨説明が十分になされたことと、パネルディスカッションのモデレーターによる議論の展開が自然だったからだと思います。
北広島町では、まだ「文化的景観」という視点での取り組みはなされていませんが、鈩残丘(たたらざんきゅう)や白壁赤瓦の家並みなど、特徴的な要素が多く残っており、今後必要な視点だと感じました。(白川)
会場の様子
講演の模様
パネルディスカッション
兵庫県新温泉町で開催された第11回全国草原サミット・シンポジウム実行委員会に出席しました。新温泉町では、平成28年10月15日(土曜日)から17日(月曜日)にかけて全国草原サミット・シンポジウムを開催すべく、準備が進められています。会議では、北広島町で開催された第8回のサミット・シンポジウム以降、地域で進められた「北広島町生物多様性の保全に関する条例制定」「生物多様性きたひろ戦略の策定」「芸北 茅プロジェクト」などの取り組みについて紹介しました。特に芸北中学校で始まった芸北 茅プロジェクトには関心を持っていただいたようでした。来年のサミット・シンポジウムが成功するよう、先進開催地として協力していきたいと思います。(白川)
実行委員会の様子
北広島町の事例紹介
講演を聞く委員
今年度実施したチャレンジデー2015の報告について、また北広島町として4回目の参加となるチャレンジデー2016の取り組みについての実行委員会議を11月27日(金曜日)に行いました。
もちろん北広島町は2016も参加します。来年度のチャレンジデー2016の開催日は平成28年5月25日(水曜日)午前0時~午後9時です。
日々日報をご覧の皆様も、忘れないよう手帳・カレンダーに書き込んでおいてくださいね。
会議の最後には、出席者全員で来年度の取り組みに向けて掛け声を合わせました!(井口)
9月から企画展「祈りの仏像 -石見の地より-」(島根県立石見美術館・益田市)に出品していた、古保利薬師の四天王立像四体(国指定重要文化財)が帰ってきました。この企画展は、中国地方を代表する国宝や重要文化財など60点の仏像・絵像が一同に会し、2万人の観客を集めました。中でも古保利薬師の四天王立像は、表情の豊かさが秀逸で主役級の人気ぶりでした。
仏像の表情は多くの方に見ていただいたためか誇らしげな表情にも、故郷へ帰ってきて安堵した表情にも見えました。
2ヵ月半ぶりに、収蔵庫の仏像は勢揃い!是非ご来館ください。(沢元)
ゆっくりと梱包を解いて・・・
細かな向きも調整!
久々に勢揃いした仏像
昨年度は民家の解体工事を行い、すべての材を仮設小屋へ保管しました。
今年度は保管してある材に残っている痕跡や聞き取りなどから、移築前の建物の規模や間取りがどうであったか調査を進めています。また、「繕(つくろ)い」といって傷んだ部分に新材を継ぎ足し補強する作業も並行し行っています(木材同士を同一方向に繋ぐ部分を継手(つぎて)と呼びます)。ノミで刳(く)ったりカンナで平らにしたり…可能な限り古材を残すため、1本1本丁寧に仕上げられていきます。(沢元)
(古い材を加工したところ)金輪継手(かなわつぎて)
金輪継手(古い材に新しい材を継いだところ)
作業の様子
出番を待つ大工道具たち(台鉋(だいかんな)・ノコギリ・曲尺(かねじゃく)・墨壺(すみつぼ)など)
11月4日(水曜日)美和東文化センターにて「芸北・溝口の田楽を語る会」を開催しました。溝口地区の住民13名(60~80代)が参加してくださり、戦前~昭和期までの田楽や農作業について教えていただきました。
田楽団として田楽競演大会にとても力を入れていた話や、昭和の末頃までは田植えをしながら気軽に歌を口ずさんでいたことなどをうかがいました。一対一だとわからないことでも、全員で古い写真や田植え歌のカセットテープを見たり聴いたりすることで、沢山の情報を得ることができました。その情報をコーディネーターである学芸員が整理することで、平成28年度に刊行予定の『壬生の花田植現況調査報告書』に活かしたいと考えています。
余談ですが、終了後偶然にも会場に掲げられていた田楽競演大会の賞状を発見することができました!これで、今回聞かせていただいたお話について客観的に時代を特定することができます。昔の資料は捨ててしまわれることが多いので、見つけることができてよかったです。
住民の方々に主体的に発信していただく場を設けることで、学芸員も想定していなかったような「宝(記憶や資料)」にめぐり合うことができました。地域の未来に活かしていきたいです。(松井)
古い歌本や写真を皆で見ている様子。懐かしい記憶が蘇ります。
沢山話題が出たので整理するために学芸員が板書をしました。
偶然発見した、田楽競演大会の賞状。
日本野球機構主催の「NPB12球団ジュニアトーナメント」(平成27年12月27~29日:宮崎市)にカープJrとして、千代田ファイターズ所属の花田侑樹くん(八重東小6年)が出場することとなり、11月19日(木曜日)に町長室へ報告に来てくれました。最終メンバーとしてもらっていたユニフォームの背番号は1番!これまで山県郡から選出された選手はおらず、花田くんが初選出となるそうです。
めざせ!優勝!!夢に向かってがんばれ、花田くん。がんばれ、カープJr!!(井口)
11月1日(日曜日)に土器焼き体験会を行いました。北広島町では初めての土器焼き。
土器を並べてワラやマキで覆って、窯を作り10時30分点火!ウチワで扇いで火力を上げて…焼きあがったのは15時30分。講師の広島県歴史民俗資料館の学芸員の方々のおかげで、ほぼ割れずに持ちかえることができました。こんな少量の燃料で焼けるとは驚きでした。併せて火熾(おこ)し体験も行いました。
今年度の体験会はこれで終了!来年度もさまざまな体験会を企画しています。皆様ぜひご参加ください。(沢元)
6月に制作した土器を並べます
土器の上をマキで覆って・・・
ワラで覆った上にさらに粘土をかぶせ、袖から点火。最初は徐々に温度を上げます
最後はウチワで扇いで火力を上げます。割れていないか心配・・・
完成!
火熾し体験
北広島町ホームページ「アクセスベスト5」、日々日報3位です。
いつもご覧いただきましてありがとうございます。見ていただいている方がこれだけいらっしゃるとのことで、今後も業務の様子をお伝えできるよう励んでまいります。
アクセス数ベスト5入りで、トップ画面から簡単にアクセスできます!
たくさんの皆さんに見ていただきたいと思いながら打ち込む「日々日報」、今後もよろしくお願いします。
北広島町は社会教育推進のため18名の社会教育委員さんを委嘱しています。
11月19日、山口市で開催された研究大会へ事務局含め10名で参加しました。
年に一度各県持ち回りでの開催、持ち帰ってそれぞれの活動に活かしていこうと皆さん熱心に聴かれました。
地域の伝統文化の紹介。また毎回、その土地ごとの産品でのお弁当、ごちそうさまでした。(槙野)
会議の様子
11月17日(火曜日)に千代田地域内4つの児童クラブ主任支援員が一堂に会し、千代田地域放課後児童クラブ主任支援員連絡調整会議を開催しました。この会議は、各児童クラブの様子・取り組みについて伺い、児童クラブの現状を知るために8月から毎月開催しています。
4回目の開催となった今回は、「子どもたちの夢」について話が広がりました。子どもたちが初めて夢を持つ頃に携わる、児童クラブ支援員としての責任・重要性・やりがいを再確認することができました。子どもたちが夢を持ち、それに向け真っ直ぐ進んでいけるよう支援員とともに子供たちをサポートしていきます!(反田)
本年度の「北広島ふるさと夢プロジェクト」で、町内の小学校4年生がカープの2軍戦を観戦し、カープ選手に熱い声援を送って応援した事は、日々日報の8月分で掲載しておりますが、それをきっかけとして、11月18日(水曜日)にカープ選手4名が豊平小学校を訪れ、児童と交流しました。(00中東直己選手、10岩本貴裕選手、32白濱裕太選手、64多田大輔選手にお越しいただきました。)
児童全員との交流会では、各選手の紹介、質問コーナー等があり、児童は子どもの頃の夢やプロ野球選手になるために頑張った事、食べ物に好き嫌いはあるか等の質問をし、各選手に答えていただきました。
4校時の5・6年生の授業では、キャッチボールと素振りの実技見学を行い、プロ野球選手の投球の正確さ、スイングの速さ・力強さに児童はくぎづけになっていました。その後、選手といっしょに、手つなぎ鬼ごっこ、大縄跳び、じゃんけん大会をして楽しみました。また、給食も選手といっしょに食べました。
ふるさと夢プロジェクトでは、今後も児童と地元カープ球団との交流を続けていければと考えています。(大畑)
交流会の様子
参加いただいた4選手
質問コーナーの様子
回答する選手
児童から選手へお礼・エール
記念写真
キャッチボールの様子
素振りに見とれる児童
大縄跳びの様子
じゃんけん大会の様子
選手といっしょに給食
11月16日(月曜日)、和歌山県で10月24日から開催された全国障害者スポーツ大会に出場した白砂匠庸(しらまさたくや)さんが、砲丸投げ優勝を町長へ報告するために来庁されました。白砂さんは、今大会砲丸投げにて大会新記録、また100m走にて2位と好成績を残されました。
町長報告会の様子は広報『きたひろしま』1月号にて詳しくご紹介します。(井口)
11月10日(火曜日)に、平成28年度各校「ふるさと夢プロジェクト」等構想発表会を開催しました。
これは、来年度の「北広島ふるさと夢プロジェクト」事業の一環として、各小中学校が、自校の夢プロジェクトとして独自に取り組みたい事業・活動等の計画・企画案などをプレゼンする会です。審査員は、隊長(町長)を始めとする北広島ふるさと夢プロジェクト応援隊員で、結果は来年度の各校夢プロジェクト予算の配分等の参考とします。
各校、本プロジェクトの目的である「ふるさとを知り、ふるさとを愛し、将来ふるさとに住みたい、ふるさとに帰りたくなる子どもの育成」を目指し、魅力ある取組を工夫して計画されていました。(大畑)
11月11日(水曜日)、芸北文化ランドで芸北中学校1年生と芸北小学校6年生が、茅の刈り取りを行いました。この「茅プロジェクト」は、芸北小学校・中学校が文部科学省から研究開発学校の指定を受けている「挑戦科」の学習のひとつとして実施しています。また、北広島町が実施している「北広島ふるさと夢プロジェクト」の事業としても実施しました。
当日は、茅葺職人の井野さんの指導のもと、作業を行いました。平日にも関わらず小・中学校の保護者もサポート等を行っていました。
中学生にとっては茅販売の仕組み作り、小学生にとっては茅刈りの体験、保護者にとっては新たな活動の試行等、様々な目的の中で実施されました。
中学生は昨年度に同じ作業を行っていることもあり、スムーズに作業していましたが、小学生は自分より大きな茅に悪戦苦闘していました。保護者にとっては茅刈り作業の体験はないのですが、手際良く作業を進めていました。刈り取った茅は乾燥させ、茅葺職人へ供給されます。
今後、このプロジェクトが保護者、地域の方に広がっていくことを期待しています。(沖中)
井野さんの指導風景
児童生徒の茅刈り風景
刈り取った茅の運搬風景
保護者の作業風景
刈り取った茅
昨年10月「豊平中そば打ちクラブ」は、地元そば打ち保存会の皆様の全面的なご支援をいただき発足しました。
毎月2回、正規の部活動終了後の午後6時から、そば道場で保存会の指導を受けています。
今年の3月に行われた「豊平流そば打ち段位認定試験」で9名の部員が初段に合格しました。
豊平そば打ち保存会の皆様いろいろお世話になりました。今後ともよろしくお願いします。
今回、「そばまつりとよひら2015」の出店に際し、中学生が打ったそばの試食会があり、副町長をはじめ「北広島ふるさと夢プロジェクト応援隊員」が試食しました。
そば粉をこねて、のして、包丁で切って、切りそろえたそばは、プロの技のようでした。
試食した観想ですが、麺にこしがあって美味しかったです。
豊平中そば打ちクラブが「そばまつりとよひら2015」に出店しますので、皆さん是非食べに来てください。(石坪)
道の駅豊平どんぐり村
豊平総合運動公園アリーナにて11月3日(火曜日・祝日)に『北広島町ラジオ体操指導者講習会』を開催しました。北広島町スポーツ推進計画内の具体的な推進方策のひとつ、ラジオ体操を効果的に推進するため、NPO法人「全国ラジオ体操連盟」よりNHKテレビ・ラジオ体操でおなじみの多胡 肇さん、原川 愛さんをお招きし、今回特別に北広島町で指導者講習会を行うことができました。講習会に参加された町内のスポーツ関係者・教員等の皆さんは限られた時間の中、多胡さんの楽しい進行に笑顔で動き、原川さんの素晴らしい動きを見ながらとても熱心に体操に取り組まれていました。一つひとつの動きを教わる度に、「今まで自分がしていた体操がなんて効果のない動きだったんだろう・・・」と「目からウロコ」状態でした。きちんとした動きをマスターすれば、有酸素運動・筋トレ・ストレッチ・バランス運動の4つの効果を同時に得ることができるそうです。6時25分からのNHKテレビ体操、私も毎日実践しようと思います!(井口)
講習会スタート
原川 愛さん、多胡 肇さん
休憩時間にも熱心に動きを確認
「北広島町通学路交通安全プログラム」に基づき、町内の各小学校から報告を受けた危険箇所の点検を、山県警察署・広島県西部建設事務所安芸太田支所・北広島町建設課・北広島町教育委員会の合同で行いました。
各箇所について、現地確認を行いそれぞれの立場から見解や意見を出し合い、対策案をまとめました。
今後は、学校やPTAを加えて推進会議を行い対策を具体化し、危険箇所の改善に向けて取り組んでいきます。(大本)
合同点検の様子
工事は、全体の60%が完了し、正面の工事用足場を撤去したため、外観がハッキリ見えるようになりました。
また、建物内部でも、内装や建具などの工事を進めています。
今月は、文化ホール側の渡り廊下の改修を行います。この工事に伴い、11月中は文化ホールを閉館させていただきます。ご利用の皆さんにはご迷惑をお掛けしますが、ご理解とご協力をお願いいたします。
今後も、「日々日報」で工事の進捗状況などをお伝えしていきます。(大本)
建物外部の工事状況(平成27年10月30日現在)
建物内部の工事状況(平成27年10月30日現在)
新校舎と文化ホールを結ぶ渡り廊下