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きたひろエコ・ミュージアム 令和4年2月

印刷用ページを表示する更新日:2022年4月8日更新

親から子へ、受け継がれるいのち エゾユズリハ

エゾユズリハ1

暮れの大雪を忘れてしまうほど、1月は雪の少ない月でした。例年なら、大寒から立春にかけてたくさんの雪が降るのですが、今年はどうやら例外のようです。日中の陽射しと夜の冷え込みで締まって固くなった雪の森を歩いていると、真っ白な雪の中から鮮やかな緑色の大きな葉が覗いていることがあります。エゾユズリハの葉です。
公園や道路脇に植えられるユズリハは10mほどの高木になる常緑樹です。春先に新葉が出ると前年の葉が散るので、成長した子供にあとを譲ることにたとえて和名が付きました。八幡で見られるエゾユズリハは、多雪地に適応したユズリハです。春先に古い葉が落ちるのは同じですが、高さは2mくらいで、大きくても3m程度までしか成長しません。枝には柔軟性があり、雪が積もっても折れません。雌雄異株で、5月頃に目立たない花を付けます。

エゾユズリハ2
この冬のような厳しい雪は、これまでに何度もあったはずです。エゾユズリハは、小さな体やしなやかな枝といった特徴を獲得したからこそ、幾度にもわたる厳しい気候に耐え、脈々と子孫を残してきました。一度でもその繋がりが途切れたなら、今日、その姿を私達が見る事は無かったでしょう。そう考えると、今、様々な生き物を目にする事ができるのが、いかにすごいことかが実感できます。突然の大雪にも負けない北国の人々が培った文化も、また同じように思えます。

高原の花だよりNo.13
広報きたひろしま 平成18年3月号掲載


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