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きたひろしまをDeepにしろう! 豊平編

印刷用ページを表示する更新日:2019年11月5日更新

龍頭山 駒ケ滝を歩こう!

令和元年9月13日、きたひろディープを開催しました。

今回のきたひろディープは、豊平を代表する山、龍頭山に登りました。初秋の好天気に恵まれ、みんなで心地よい汗をかくことができました。

登山の様子 駒ヶ瀧で休憩

下の写真は、この山の中腹にある駒ケ滝です。

駒ヶ瀧の写真
この滝については、『街道をゆく』の方に詳しく書いていますので、そちらを参照してください。

滝の登り口に、熊見定次郎という歴史家が、この滝を見て作った漢詩の彫られた石碑が建っています。

水簾十丈窟前懸
風到須臾捲作煙
欲問知僧留錫事
観音黙断一千年

~漢詩の読み~
水簾(スイレン)十丈 窟前(クツゼン)に懸かる
風到り 須臾(シュユ)にして 捲いて煙を作(ナ)す
僧 錫事(シャクジ)を留めたるを知るかと問い欲すれど
観音 黙断(モクダン)すること一千年

石碑の写真

この漢詩に「水簾十丈」(簾のような水が30mの高さから落ちている)と書かれたように、この滝の水は、かつては簾のように横に広がって落ちていたようです。それがこの滝の最大の魅力だったようですが、現在は中央に集まって落ちています。

滝の奥に観音様の石仏があります。また滝の右横の岩には、大きな観音像が描かれています。
実は、この絵は長い間苔や木に覆われて分からなくなり、忘れられていたのですが、最
近に周辺の苔などを洗い流していて見つかりました。
これは、1987年といいますから、昭和62年のことですが、この地にネパールで、大変有名な画家だったラマ・ナンダ・ジョシさんという人がここを訪れて、この滝に感動し、3日間かけて完成させたという壁画です。
絵の上部の方の傷みが激しく顔の辺りが良く判別できませんが、どうも蓮の上に立つ観音像が描かれているようです。
もしかしたら滝の中の観音様を、この岩をスクリーンにして大きく映し出して、ここを訪れる人たち全員に、ご利益があるようにと描かれたのかもしれません。
ペンキで描かれているようですが、このままでは、どんどん劣化していくばかりで、やがて消えてしまうのではと心配します。

ラマ・ナンダ・ジョシさんが描いた観音像
撮影 竹内昌晴

頂上からは、ほぼ360度見渡せる大パノラマが広がります。天気の良い日には遠く宮島まで見えるといいます。この日は好天気で、はるか遠くに、かすかに宮島の弥山らしき峰を見つけることができました。条件が良ければ、四国の石鎚山まで見えるといいます。
また、鷹の渡りといって、鷹が上昇気流に乗って一気に空中上層部まで高く舞い上がり、そこからグライダーのようにして滑降します。それを何回も繰り返して遠く九州方面にまで行ったり来たりします。

龍頭山頂上からの眺め  前龍頭で休憩

この山の高さは、928.4m。覚え方は「苦にはしない」ですが、下から頂上まで登るのは結構しんどい山ですが、登り切った時の感動はまた特別です。

お問合せ先

千代田地域づくりセンター (旧:千代田中央公民館) 電話:050-5812-2249