平成23年10月15日 土曜日
手刈りした稲は脱穀の前に干すので、刈った稲をその場で束ねるという、機械刈りにはない手順があります。
稲を束ねるための藁を腰につけて稲刈りをする姿は現在では珍しいものです。
刈り取った稲を束ねるための藁を腰につけています。
かがみこんで稲の株をつかみ利き手でもった鎌で刈り取ります。
腰の藁で稲を束ねます。
刈り取った稲は、脱穀の前にハデという棒にかけて干します。
刈り終わった田にハデを立てます。
稲の束を6:4に割って、交互にかけます。
このまま一月ほど乾かしてから脱穀します。
平成23年10月26日 水曜日
田の畔で育てていた、大豆と小豆の収穫を行いました。
大豆は豆腐や味噌・醤油などの、小豆は餡子などの材料になります。
大豆の苗は根ごと抜きとり、藁で束ねます。
このように2束つないで稲と同じようにハデに干します。
小豆は熟したものから1さやずつとります。
平成23年11月09日 水曜日
豆は収穫の後、乾燥させてからさやから取り出す「こなし」という作業をします。
乾燥させた大豆の束を木槌で叩くと、さやがはじけて豆が出てきます。
竹箕を使って豆と茎や葉などのゴミを選別します。
収穫した大豆から豆乳をしぼり、にがりで固めて豆腐をつくります。
平成23年11月12日 土曜日
俵は昭和40年代に紙製の米袋が使われるようになるまで、藁を編んで作った俵を入れ物にしていました。俵一つに米60キロ入ります。
広さ一町の田で採れる米を入れるには、俵60個は必要で、それをすべて作るのは大変な作業でした。
このような俵編み機で作った菰を二重の筒にして俵にします。
その筒の口をふさぐものをサンダワラといい藁を円く編んで作ります。
後から米を詰めるため、片方だけふさいでもう片方は開けておきます。
平成23年11月13日 日曜日
稲穂から籾を取る脱穀の作業をしました。
今回は、千歯扱きと足踏み脱穀機の二種類の道具を使いました。役割はどちらも同じですが、千歯扱きのほうが、 足踏み脱穀機よりも古い道具です。
千歯扱きは、櫛のような歯の間に稲穂を通して籾を落とす道具です。
足踏み脱穀機は、ペダルを踏むと金具のついたドラムが回り、籾を落とします。
足踏み脱穀機にかけた稲穂です。きれいに籾がとれています。
籾と藁くずを別けるために籾どおしにかけます。
さらに唐箕を使って風力で細かいゴミを除きます。
脱穀した籾から籾殻を取る作業を籾すりといいます。
トウスという堅い木の歯が立ててある臼ですることによって、籾から殻をはずします。
籾から殻をとった状態のものが玄米です。
トウスは天井からさげた引き枷を押し引きすることで回転させます。
殻と殻のとれた玄米を唐箕を使って風力で選別します。
籾殻を外された玄米には糠がついているので、 カラウスを使って精米することによって普段私達が食べているような白米にします
土間に埋め込まれた石の臼の中に玄米を入れます。
カラウスで精米します。その後、糠と米を糠どおしや唐箕で選別します。
米は籾をつけたまま、あるいは玄米の状態で俵にいれて保管します。
俵の口に、竹を編んで作った漏斗をはめて米を注ぎ入れます。
サンダワラをかぶせ、菰の余りをおり込み、縄を編みつけて口をしぼります。
米の偏りを直してから、真ん中を俵締めという器具で締め、縄で縛ります。
全部で5ヵ所縄で縛った後、縦にも1周縄をかけて完成です。
平成24年2月8日 水曜日
冬の間に、来年の農作業で必要な俵などの道具や普段の履物を作っておきます。
俵の筒の部分「菰」を編むには、菰編み台とつつらこを使います。
藁を台に添え、経糸を巻いたつつらこを前後に交差させて編んでいきます。
菰は二重で使うので、二枚編みます。外側になるほうは、大きめに作ります。
編み終わりと始めを結んで完成。この状態で次の秋までとっておきます。
草履は足の指に土台になる縄をかけて、編みます。
最後に竹の道具で鼻緒をたてて完成。